俺の彼女


「どうしたの?遠慮しないで上がって!」


ボォ〜っと、突っ立っている俺に麻美ちゃんが部屋に上がるよう促した。 


玄関に履き揃えられたパンプスの隣に、同じように俺のナイキのスニーカーを並べた。 


玄関から一直線に延びた廊下の先には、真っ白な格子のドア。 


あの先には――。

 
高まる興奮が抑えられない。

落ち着け、落ち着け! 


「どうぞ〜」


白いドアを開け、麻美ちゃんがにこやかに待ち構えている。


「お邪魔しま〜す!」


声が裏返りながら、足を踏み入れた。 



< 71 / 100 >

この作品をシェア

pagetop