俺の彼女


そこは―― 


まるで、お姫様のお城のようだった。 


真っ白な壁に、統一された白木の家具。


そして……白木のベッド。 


ピーンと張られたシーツに、迷わず目がいった。


色白の麻美ちゃんにピッタリな、清楚で品のいい部屋に、なんとなく俺だけが似付かわしくないように思えた。


「適当に座って」


いつの間にか、手際よく飲み物の用意までしてくれた。 

「あっ、ありがとう」


ドカッと腰を下ろし、壁に寄り掛かった。 



< 72 / 100 >

この作品をシェア

pagetop