俺の彼女
「俊ちゃん…」
耳の辺りがくすぐったくなるほど甘い声で囁かれた。
「ん?なあに?」
麻美ちゃんのトーンに合わせ、俺も優しく答える。
「俊ちゃんは私のこと…好き?」
「当たり前じゃん!大好きだよ!だから、今、ここにいるんじゃん!」
「じゃあ、私のどんなところが好き?」
「どんなところって……全部だよ。麻美ちゃんの全部が可愛い!」
「ブー。それじゃダメ!
具体的に言わないと、信じてあげない!」
そう言いながら、俺の身体をゆっくり突き放した。
「そんなぁー。
うーん、まず、顔でしょ。ってか、笑顔が可愛いところ。あと……」
「それだけ?」
「いや、そんなことないよ。一緒にいて飽きないし、面白いし……とにかく、ほっとけないんだ、麻美ちゃんのこと」