そんなあなたは先生でした…(番外編)
「陽さん?
えっ、2人っきりだったの!?」
息が上がってる。
走ったんだ。
汗もかいてる。
あたしを探したの?
「麗華、どうし……」
あたしは奏に抱き付く。
さっき陽に抱き付いたより、
更にずっと強く。
「え…?」
「あのね、奏が……あたし、奏のことが……だ、い好き、だから……。
だから、……っ、あの……」
涙が再び溢れ出る。
奏はあたしの背中に腕を回し、
頭を撫でてくれた。
「好きだから……っ、奏のこと……信じてるけどっ、心配で…不安で……」
「ごめんな。
麗華なら大丈夫かと思ってた」
「大丈夫じゃ……ない…」
今日は素直に言おう。
強がらずに、
きちんと……
「むかつく、
他の女性に触らないでっ、
あたしの奏だもん!
イヤだっ、なんで?
あたしだけに触れてよ!
デートなんかしないでっ……」
何度もつっかえて、
でも最後まで言った。