ありがとう。





「えっ?」



奏君が少し後ろを歩いていた私を振り返る。




「きちんと、自分の思いを相手に伝えて、こうやって返して。」



「だって、答えてやれられないなら中途半端な態度じゃダメだろ。」



当たり前じゃんって奏君は真面目に笑う。





・・・そんな君が大好きです。








「秋塚。着いたよ。」



「いつも、ありがとう。」



「ん。じゃあな。」







< 110 / 288 >

この作品をシェア

pagetop