ありがとう。







「中西先生。正直に言って下さい。
・・・・・本当は、はっきりわかっているんでしょう?
私は後、どれくらいの命なんですか?」




こんなことを言っときながら、怖くて仕方なかった。




でも、聞かなくちゃいけないから。



自分の体のこと、わかっていた。

もう私は昔言われた余命の、20歳までも生きられないんだと思う。




中西先生は、私から目を背けた。




そして残酷な一言を言った。






「・・・・永くて、後半年よ。」



・・・半年




私の人生のタイムリミット。





薄々、気付いてた。


最近、辛くてしょうがない。




でも、死ぬ覚悟なんてできるわけなくて。




……思ったより、短いんだな。



ただ、ぼんやりとそう思った。







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