ありがとう。






ギュー




「奏君?」


いきなり奏君に抱きしめてられた。



「もうちょっと充電。」



「授業遅れるよ?」



「だいじょーぶ。次、移動じゃないし。」



この学校が、クラス替えなくて良かった。





もう、何回も思ったこと。




だって、奏君の隣に長くいられるじゃん。








ごめんね。



もう、奏君といられる時間は少ないんだ。




最期は、奏君が忘れられるように別れるから。




だから、もう少しこのままでいさせて?



ーーーーーあと、4ヶ月。






私も、奏君も気付いていなかった。



もう、死はすぐそこまできていたんだ。







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