ありがとう。





それから再びキスをする奏君を受け止めた。






面会時間ギリギリの夜遅くまで病院に残った奏君を病院の玄関まで見送る。





「美喜は病人だから来なくていいのに。」



「私のために来てくれたんだから、見送りくらいさせて。」



「ったく。俺が病院出たら、すぐ戻ってちゃんと寝ろよ?」



「うん。任せておいて!」



「ちゃんと休むんだぞ?」



「うん。」



奏君は心配性だな〜。




「じゃあ、また明日学校終わったら来るから。待ってろよ?」



「うん。」



「約束な。」



「わかったよ。」



ごめんね。きっと、その約束は守れない。





明日には、ここから離れたもっと大きい病院に移されることになると思う。



もう、いつ死んでもおかしくないんだもの。



寿命のことは言ってないけど、きっとお母さんから聞いてるよね?







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