ありがとう。








「5人とも、どこに行くのであーるか!」



そういう福ちゃんは追いかけて来なくて・・・だから、やっぱり “ちゃんと福を運んでる” 人だなって心の中で感謝した。






私たちが奏を追いかけて着いた所は、町1番に大きくて設備が整った病院だった。




「---ですから、その方は本日の朝に他の病院に移されまして・・・・。」



「場所は?!」



「患者様のそういうことは、親族の方以外にはお伝えできません。」



「そこをどうか----




奏は病院の受付で必死に何かを頼んでいた。



「奏!!」



私の声に振り返った奏は、今までみたことのない必死で辛そうな顔をしていた。



優の時よりも、必死な・・・・




「あなた、もしかして奏君かしら?」







< 193 / 288 >

この作品をシェア

pagetop