ありがとう。
「みきぃーッ。」
「南海。」
顔を手で覆い、涙が止まらない長谷川を勝利が優しく抱きしめた。
「これ、現実?」
「詩歌・・・。」
「だって、こんなのないよっ!美喜は折角奏君に!」
詩歌の目からも一雫の涙がこぼれ、それを合図に一斉に溢れる。
気付けば、みんな泣いていた。
白鳥も、勝利も…俺も。
「奏君--。」
突然、聞き覚えのある声がした。
「おばさん・・・ 。」
「美喜は、最近よく笑うの。作り笑いじゃなくて、心から楽しそうに笑うの。」
突然、何言い出すんだよ?
美喜はまだ4ヶ月は生きられるんだろ?
まだ---
「もう、あと1ヶ月なの。」
は?