ありがとう。








「それじゃあ、美喜は・・・・?」



「死んでしまうの?」




ーーーそう。美喜は死んでしまう。





俺だって、わかってはいた。



覚悟だって、決めた。




なのに、どうして涙が止まらないんだ?






いや、俺は結局・・・・信じなかったんだ。


美喜が死んでしまうことを。




無意識に目を逸らして、信じなかった。




心の中ではずっと現実から目を逸らそうとしていたんだ。




出会った頃から美喜は笑っていた。




怖かったはずなのに、1人で耐えていたんだな。




中西さんの言うとうり、俺たちといれて幸せなら・・・・お前は今だって後悔してないんだろう?








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