ありがとう。







美喜は “ありがとう” と思ってくれていた。



それなら、お前はどれだけ感謝されていると思っているんだ?




俺はお前に出会えて、救われたんだ。




もう一度、みんなと一緒に心の底から笑えるようになれた。





それはきっと、俺だけじゃない。



優がいなくなって、魂がなくなったように表面だけで笑っていたクラスの奴等も



親友を信じて、強がって待っていた詩歌も



俺たちを気にして素直に泣けずにいた長谷川も



みんなを支えるために1人で頑張っていた白鳥も



俺のせいで、自分の恋を進めずにいた勝利も




福ちゃん、中西さん、美喜のお母さん、そして優。





全員、お前のおかげで幸せをもう一度取り戻した。




全員、お前に思っているんだ。



ありがとう、と。







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