ありがとう。






美喜が起きてくれた。



それだけで胸がいっぱいになって、泣きそうになる。




「美喜」



何回も彼女の名前を呼ぶ。




「奏君?本当に奏君?どうして・・・・」



「美喜。俺はお前がそばにいないと苦しい。お前の痛みを知りたい。お前に頼られ無いのが苦しい。」




だから、


「もう、おれから離れんな。」



「いいの?だって私は・・・」



いいに決まってんじゃん。




そんなこと1人で悩んでたの?



俺はお前から離れない。




「愛してるんだ。」



心から、愛してる。



お前だけを心から愛しているんだ。




本当は今でも美喜が心臓病なんて、認めたくない。



ただの現実逃避だけど、お前がいなくなってしまうなんて、思いたくない。





でもーー



「私も愛してるよ。」





俺は、愛する君のすべてを受け止めなくちゃいけないんだ。






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