ありがとう。






俺にしかできないこと?


何の力も無い俺に?




杉崎さんはたった一言



--俺が探していた答え



を言った。





「それは、美喜さんのそばにいること。」



美喜のそばに・・・?





予想外の言葉に思考が一瞬止まる



けど、直ぐにそれが答えだったんだって気付く。




『愛する人のそばでずっと愛を捧げ、彼女を受け止めろ』



あの人はがそう言ったことを思い出す。





彼は--ヨウは俺に最後に言ったのだ。



自分の出来なかった、願いを。





彼が後悔しているのは、愛する人を失ってしまったことか、自殺をしたことなのか。



いや、きっとどちらもだろう。





自分の誤ちではない、正しい奇跡が起こることを、それが叶うことを俺に託したんだ。







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