ありがとう。







「何のことですか?」



また美喜が隠すようなことしたのか?




バカ・・・。




俺はお前のすべてを知って受け止めたいのに、そんな気持ちさえ届いてないのか?






「実は昨日、助かるかもしれないと杉崎先生に言われたの。」



「本当ですかっ!!?」



もしかしたら、美喜の病気は治るのか?




「その方法が手術だったのよ。でも、それは最近発表されたばかりの、極めて難しくて一瞬のミスさえも許されない・・・・生死を決める手術なの。」




生きるか、死ぬか。



それしか無い。





もし、手術が失敗してしまったら?



もし、その場で死んでしまうなんてことになったら?





「発表されたばかりだから、まだデータが足りないらしいの。

成功率も副作用も美喜には言ってはいないけれど、成功しても生存率がわからない。


でもね成功すれば、今よりは生きることができる。」




どうすればいい?



何をどうしたい?



俺は何をすればいいんだ?





「美喜は、この手術をやると決めたの。美喜の心臓がこの手術に耐えられる、ギリギリの日

一週間後が手術の日。」




一週間・・・・。






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