ありがとう。
「今日、今までの成功率を聞いたの。」
「うん。それで?」
「まだ、あんまりされていないけれど、今の結果だけだと5パーセント以下だって。」
涙が溢れて、声が震える。
奏君の背中に自分の手をまわした。
「成功者はたった1人だけなの。」
「もう、しゃべんなくていいよ。美喜の気持ちなら、痛いほど伝わってきてる。」
奏君は顔を奏君の胸からあげない私の頭を撫でてくれる。
「美喜、俺の前で泣いて。そんで、頼って。医学とかわかんないけど、それでも美喜が大好きだから、俺は美喜のそばにずっといるよ。」
私は、奏君の胸の中で今までためていた、悔しさ、苦しみそういった感情の涙をずっと流した。