ありがとう。
永遠の愛
「美喜。たとえお前がいなくても、俺はずっと美喜だけを愛してる。」
そう言うと同時に、涙が溢れた。
壊れた心をもう一度、蘇らせる魔法のように。
黒い感情が流れて行く。
痛くて苦しい思いが、美喜への愛情に変わる。
『彼女を受け止めろ。』
自分には出来なかった願いを彼に託された。
そうだよな。俺がそっちに行ったら怒られるかもな。
ひとしきり泣いて目を真っ赤にしている俺に、長谷川が水色の封筒を差し出す。
「美喜から、奏へに渡すように昨日頼まれたの。」
「こんなのいつ・・・。」
「実は昨日、みんなが帰った後に私、もう一度美喜の病室に行ったんだ。カフェに行った時に頼まれちゃって。」
俺はそっと、便箋を開いた。