ありがとう。
【美喜side】



「う・・・・ん・・・・・・あれっ?」



畳の上に敷かれた布団の上で私は目を開けた。




・・・ここどこだろう?

素朴な疑問が頭をよぎる。





別に記憶が無いわけではない。

たしか・・・・あれを探して、新しい学校に行くために早めに家を出て・・・・




「起きたのか?」

「ふえ!?」




いきなり襖が開き、高校生くらい・・・つまり私と同じくらいの男が現れ、少し驚く。





「犬の散歩してたら、河原で倒れてる人がいて、びっくりしたよ。」



男は私をみて安心したように、ほっとした顔をする。




「・・・もしかして、助けてくれたんですか?」




私が申し訳なく思って言うと、何か勘違いしたようで、男は顔をにごらせ、謝ってきた。




「ごめんな、勝手に運んじゃって。ここ、俺の家でさ。」



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