ありがとう。




チリンチリン




「いつも自転車登校なんですか?」




「ああ、そうだよ。ここ田舎だから、近くの高校は隣町に1つだけなんだ。少し遠いから毎日、自転車で通学してるんだ。」





奏君の後ろに乗っていると、風がすごく気持ちよかった。



自転車ってこんなに涼しいんだ。



私は初めての感覚に少し驚いた。



そんな風に密かに楽しんでいると、不意に奏君から声をかけられた。




「・・・なあ。」



< 9 / 288 >

この作品をシェア

pagetop