ネコ系彼女とイヌ系彼氏っ
…しばらくして、
私たちはとりあえずショッピングモールへと足を運んでいたけれど、
別に私は買いたいものなんてなかったし、
建も同じだし、
(てか、何も考えてなかっただけだと思う。)
だから、私たちはブラブラとショッピングモールをさまよっていた。
「…ねぇ、建。別にここに用もないんだし、つまんなくない?」
あ、今の言い方なんかきつかったかな。
ちらりと建を見ると、
建はいつものようにニコニコしていてそんなことは気にしていないようだ。
「えー?俺は美衣といるからつまらなくなんてないよーっ♪」
そういうと、建は私の手をぎゅっと握りしめた。
「…ばかみたい。」
とかなんとかいって、その手を握り返す私。
私、こんなんだったっけなぁ…?
「あっ!美衣!あそこ!あそこ寄りたい!」