可愛い生徒(カノジョ)の育て方
 次の日。

 いつもの社会科準備室にて、「英語」を勉強している安西。


「先生、質問!」

「何だ?」

「クリスマスのご予定は?」

 勉強以外の質問か。

「イブは普通に仕事だな。それからクリスマスは毎年忘年会なんだ。終業式のあとだからな」

 そう言って、何気なく彼女の顔を見たら、明らかにほっとしたような表情を浮かべている。

 ……もしかしたら、俺のこと、気にしてるのか?

 ちょっと、試してみたくなった。


「ああ、でも、クリスマスプレゼントは用意しなきゃなんないな。何がいいかな~。後で楽天でも見とくか」

 ちらっと横目で彼女を見ると、向こうも俺を見ていた。

「先生、それって大事な人に贈るプレゼント?」

 食いついてきた。これは、もしや?

「ん? そりゃあもう、大事大事! これがまた、俺のどストライクゾーンなんだ」


さあ、どんな反応を示す?

 
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