可愛い生徒(カノジョ)の育て方
クリスマスの予定を聞かれた次の日、ついに最後に受けた模試の成績が、職員室に届けられた。
正直、予想以上の伸びに驚いた。これなら、大丈夫。
準備室で勉強していた安西に
「ファイナルアンサー?」と聞いてみる。
「……何のファイナルアンサーですか!」
「……いや、志望校はこれでいいかなって」
「んもう! そんなに成績悪かったの? 何でもいいから早く教えてよ~~~~!」
「では、発表します。さ、心の中でドラムロール鳴らしといて」
ホント、こういう時の安西の顔はおあずけをくらったうちの犬のようだ。
その様子が可愛いから、ついいつも「待て!」って言ってたっけ。
ゆっくりと、彼女の顔を見ながら発表する。
「国語が68、英語は58、そして政経は65! 総合でなんと! 偏差値63だ! 合格圏内のB判定!」
安西が、信じられないといった表情で俺を見た。
「あれ、信じてない? 夢だと思ってんのか? 夢じゃないぞ、ほら」
最初はちょっと、つねってからかうだけのつもりで頬にさわった。
正直、予想以上の伸びに驚いた。これなら、大丈夫。
準備室で勉強していた安西に
「ファイナルアンサー?」と聞いてみる。
「……何のファイナルアンサーですか!」
「……いや、志望校はこれでいいかなって」
「んもう! そんなに成績悪かったの? 何でもいいから早く教えてよ~~~~!」
「では、発表します。さ、心の中でドラムロール鳴らしといて」
ホント、こういう時の安西の顔はおあずけをくらったうちの犬のようだ。
その様子が可愛いから、ついいつも「待て!」って言ってたっけ。
ゆっくりと、彼女の顔を見ながら発表する。
「国語が68、英語は58、そして政経は65! 総合でなんと! 偏差値63だ! 合格圏内のB判定!」
安西が、信じられないといった表情で俺を見た。
「あれ、信じてない? 夢だと思ってんのか? 夢じゃないぞ、ほら」
最初はちょっと、つねってからかうだけのつもりで頬にさわった。