可愛い生徒(カノジョ)の育て方
正直、来て欲しいという返事を待っていた。
でも、電話の向こうで聞こえてきたのは、彼女のすすり泣く声。
俺が泣かせたのは、これで2回目だな……。
「じゃ、決まりな。あ、今、学校の中には入れないから、今までの模試の成績一覧は手元にないな。お前、ちゃんと取ってあるか?」
『うん、全部揃ってるよ』
「よし。それと、R大学とF女子のパンフレット、用意しとけ」
『はい』
「それから、諦めないで勉強続けろよ。絶対俺が何とかするから」
『……はい』
また、泣きじゃくる声が聞こえた。
できることなら、今すぐ彼女の部屋へ行って「よしよし」してやりたい。
きっと今日一日、沢山泣いたんだろうから。
家に戻り、すぐお袋に伝える。
「明日の朝、帰ることになった」
「え?」
「仕事。どうしても戻らなきゃならない」
「こんなお正月から仕事な訳ないでしょ!?」
「いや、本当だって。生徒の人生を左右する大事な仕事」
でも、電話の向こうで聞こえてきたのは、彼女のすすり泣く声。
俺が泣かせたのは、これで2回目だな……。
「じゃ、決まりな。あ、今、学校の中には入れないから、今までの模試の成績一覧は手元にないな。お前、ちゃんと取ってあるか?」
『うん、全部揃ってるよ』
「よし。それと、R大学とF女子のパンフレット、用意しとけ」
『はい』
「それから、諦めないで勉強続けろよ。絶対俺が何とかするから」
『……はい』
また、泣きじゃくる声が聞こえた。
できることなら、今すぐ彼女の部屋へ行って「よしよし」してやりたい。
きっと今日一日、沢山泣いたんだろうから。
家に戻り、すぐお袋に伝える。
「明日の朝、帰ることになった」
「え?」
「仕事。どうしても戻らなきゃならない」
「こんなお正月から仕事な訳ないでしょ!?」
「いや、本当だって。生徒の人生を左右する大事な仕事」