可愛い生徒(カノジョ)の育て方
そろそろ、昼休みが終わる。
これで最後か、と職員室を見渡すと、入口に彼女がいた。
やっと、来たのか。
なのに、俺に声もかけず、職員室を出て行った。
昼休み終了のチャイムが鳴った。
慌てて後を追う。
「安西! 待て! 結果、来たんだな」
「……はい」
「準備室で待ってろ」
鍵を放り投げた。
素直にそれを受け取り、おじぎをしてさっさと行ってしまった。
いつもならニコニコしている彼女から、笑顔が消えていることが気になる。
まさか……。
職員室に戻り、今もらったチョコの差出人の名前をまた付箋紙に書いて貼り付けた。
……そうだ、来年からは『彼女に悪いから受け取らない』ことにしようか。
縄張りへ行くと、いつもの場所で安西が座って待っていた。
「悪いな。待たせた」
「ううん。それより先生、授業はないの?」
「2月と3月は、空き時間が多いんだ。3年生の政経がないからな」
「そうなんだ! じゃあ、安心」
いつもの笑顔だった。さっきは少し嫌な予感がしたが、気のせいか。
これで最後か、と職員室を見渡すと、入口に彼女がいた。
やっと、来たのか。
なのに、俺に声もかけず、職員室を出て行った。
昼休み終了のチャイムが鳴った。
慌てて後を追う。
「安西! 待て! 結果、来たんだな」
「……はい」
「準備室で待ってろ」
鍵を放り投げた。
素直にそれを受け取り、おじぎをしてさっさと行ってしまった。
いつもならニコニコしている彼女から、笑顔が消えていることが気になる。
まさか……。
職員室に戻り、今もらったチョコの差出人の名前をまた付箋紙に書いて貼り付けた。
……そうだ、来年からは『彼女に悪いから受け取らない』ことにしようか。
縄張りへ行くと、いつもの場所で安西が座って待っていた。
「悪いな。待たせた」
「ううん。それより先生、授業はないの?」
「2月と3月は、空き時間が多いんだ。3年生の政経がないからな」
「そうなんだ! じゃあ、安心」
いつもの笑顔だった。さっきは少し嫌な予感がしたが、気のせいか。