可愛い生徒(カノジョ)の育て方
 最近、休みも部活だから、家で食べるのは朝飯だけだ。

「ちなみにこの給料は、安西の小説に出てくる教員の場合な。田舎だとと僻地手当がつくから、1万以上上がる。ド田舎だとさらに高いけど、大変だからなぁ」

「そうですか……」

「そ。18万程度の収入で、住居手当なんて上限3万以下なのにこんないいマンションには住めないぞ。しかも車はBMだろ? 親に買ってもらったのか? 自分で買うとしたらローンだろ? 現金一括払いできるほど貯めてる年数ないしなぁ」

「うっ……そこまで考えてませんでした」

「住居費と車のローンだけで多分給料なくなるぞ。このままだとこの教員、光熱費払えなくて、電気止められるな」

 厳しい現実を伝えて、いたいけな生徒の夢を壊すのもちょっとだけ心が痛むが。

 これが現実なんだよ、安西。

「わかりました……もう一度キャラクター設定を見直します」

「まぁ、ほどほどに、な。今は勉強がメインだから息抜き程度にしとけよ」

「はぁい」

「さて、そろそろ講習の時間だ。内職するなよ!」


 一応忠告はしといたが、どうせ講習の時間にネタ帳まとめるんだろ?
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