可愛い生徒(カノジョ)の育て方
「それで、お前が目指す小説はどんなものだ? リアルな話を追及するのか、それとも読者ウケを狙って、とことん妄想の世界を突っ走るのか。俺を観察してる位だから、一応現実的な話にしたいんだろ? だとしたら、保健医はそもそも存在しないな」
「そっか、保健医って、この世にはいないのか……」
残念そうに呟いて、俺のケーキを勝手に食いやがった。
まあ、いいけど。
「そういうこと。だから主人公も、養護教諭に『サボり禁止!』って追い返されるパターンだな」
「え~、面白くな~い」
「ま、現実はそんなに甘くないんだよ。女子だったら、男の保健医には言えないようなことだってあるんじゃないのか? それに、誇りを持って仕事をされている全国の養護教諭だって、架空の職業に取って代わられたら浮かばれないぞ」
「ううう、わかりました……じゃあまた、もうちょっと現実的な話に挑戦してみます。でも、難しいなあ……」
またしてもしょんぼりさせてしまったので、ちょっと褒めてやるか。
「でも、その恰好はなかなか似合ってるぞ。審査のために写真だけ撮らせてもらう。それじゃあ、頑張って働けよ。ご馳走様」
カメラを構えて、ケーキセットと一緒に安西の姿を撮影した。
「そっか、保健医って、この世にはいないのか……」
残念そうに呟いて、俺のケーキを勝手に食いやがった。
まあ、いいけど。
「そういうこと。だから主人公も、養護教諭に『サボり禁止!』って追い返されるパターンだな」
「え~、面白くな~い」
「ま、現実はそんなに甘くないんだよ。女子だったら、男の保健医には言えないようなことだってあるんじゃないのか? それに、誇りを持って仕事をされている全国の養護教諭だって、架空の職業に取って代わられたら浮かばれないぞ」
「ううう、わかりました……じゃあまた、もうちょっと現実的な話に挑戦してみます。でも、難しいなあ……」
またしてもしょんぼりさせてしまったので、ちょっと褒めてやるか。
「でも、その恰好はなかなか似合ってるぞ。審査のために写真だけ撮らせてもらう。それじゃあ、頑張って働けよ。ご馳走様」
カメラを構えて、ケーキセットと一緒に安西の姿を撮影した。