胸に刻んで
●コイゴコロ
真っ白なYシャツ。
汗がうっすらと滲んでるその背中を見ていると少しドキッとする。
席が前後って
意外と距離が近いんだよね。
今日もこの背中に呼びかける。
君のこと、好きなんだ。
好きなんだよ。
いつになったら気づいてくれる?
「うぁーっ!! もう、マジ無理。
暑すぎるんだけどこの教室!」
机に突っ伏していた彼は勢いよく顔をあげてそんなことを叫び出した。
背中から視線を外して読んでいた本にさっと戻す。
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