twin∞soul
私はカバンから、今朝のコースターを差し出して本人に見せた。

「これ!あなたですよね?一体何なんですか?うちの喫茶店に来て、毎朝マズイって書いて、文句付けて嫌がらせして、酷いじゃないですか!営業妨害ですよ!」

「あぁ、これね。確かに俺だ」

男は私のコースターを、奪い取って鼻で笑って、最悪な事に投げ捨てた。

あっ、ちょっと捨てることないでしょ!

私は拾いざまに睨み付ける。

男は見下した表情で言った。

「言っとくが俺は客だ。金払ってコーヒー飲んでるんだ。おまえこそ、客にそんな口を叩いていいと思ってんのか?」

何で私がキレられてる?

「それから、そのマズイは店への苦情じゃない。俺はおまえの嘘臭い笑顔を、毎朝見てるとムシズが走るんだよ。要するに、おまえに対しての個人的な苦情だ」

何言ってんのコイツ!
本当にムカツク奴だねコイツは!

「あなたにそこまで言われる筋合いは無いですよ!仕事で笑顔は当たり前でしょ。そんなストーカーみたいな事して、いい年して見苦しいですよ!」

「ストーカー?誰がおまえみたいな女に。アホか」

ムムム、ムカツク事、この上無し!

さっきから、どんだけ私の事、ナメまわしてくれちゃってる?

コイツは!



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