twin∞soul
緩い風が、また流の髪を柔らかく撫でるように揺らす。

「あっ、あのっ...」

私は感動して立ち尽くす。

「見ないのか?」

「みっ、見るわい!」

私は暗闇の中、足をぶつけながら流の待つ窓へと。

窓越しに二人で頬杖をつく。

流、私はあなたが好き。

「あれが海沿いの道か、一番明るい道が国道だな...」

流、好きだよ。

「さすがに土曜の夜は遅くまで車の光の列が並ぶな...」

ねぇ、流。

どうしようもないくらい…

抑えようもないくらい…

溢れてしまうくらい…

あなたが好きなの。

私から、あなたを抱き締めてもいい?

真っ直ぐに真っ直ぐに、私にこんな素敵な今日をくれるあなたが大好き。

ギュッと後ろから、流を抱き締めた。

「笑?夜景は...」

「私は流が好き...太陽の下の流も好き、海を見てる流も好き、月明かりに照らされる流も、星空を見上げてる流も、夜景を見せてくれる流も...私は意地悪な流ですらも、全部全部好きなの...好きで仕方ないの!」

ダメだ、私。

結局、自分から言ってしまった。
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