twin∞soul
私は壁に押し付けられて、目の前には男が立ち塞がる。

「ガキじゃないって...どの辺り?...何様かって...俺はオトナの男だけど?」

低い声で私の耳元で言う。

何、この展開。

どう考えてもあり得ない。

コイツ、どうかしてるよ。

男の視線は私の胸元を見つめている...ような気がする。

自分の会社の敷地内で、よくもこんな大胆な事をするな。

「叫びますよ」

「叫んでみたら?」

流し目で私を見る。

私は負けまいと睨み付ける。

「...誰も来ないし...」

うそ...?!

男は余裕な顔してニヤリと笑う。

そうかと思ったら鋭い視線で私を突き刺した。

抵抗はできない。

私の両腕は男の手の中にあるから。

気が付くと、男の口唇は私の首筋を軽くなぞっていた。

まさか、私はこんな年齢で犯されちゃうの?!

男は全然、理性を失ってはいない。

息も荒くない。

興奮してる様子もない。

むしろ冷静過ぎて、余計に怖く感じた。

脅しじゃない。

本気なの?

私は生ツバを呑み込んだ。


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