twin∞soul
相変わらず嫌な本音は、ストレートに言うのね。

「そんなに大事な試験だったの?」

「そうだ...今更ながら、どうしてくれるんだ?」

「そっ、そんな事言われても困る...どうしたらいいの?」

流はグッと顔を近付けて、真剣に言った。

「そうだなぁ、じゃあ俺だけのモノになれ...それくらいなら容易いだろ?」

俺だけのモノ?

一瞬、時夫の顔が浮かんだ。

「な、何を言うかと思いきや...、もう私はとっくに流様の支配下の元にいるのに。ねぇ、それより、その試験また受けられないの?」

「そりゃあ、受けられよ...」

「じゃあ、また受けなよ?今度はちゃんと受かるって。だって私が側で、ちゃんと応援するから」

「...そうだな、そうする」

「...素直でよろしい☆」

私は流の髪を撫でてあげた。

「笑はいつも、そうやって笑ってるんだな。おまえの笑顔は作り笑顔でも何でもないんだな。花屋の笑の笑顔も同じで、俺はよく分かったよ。おまえのこと」

「...そうだよ、全部同じだよ」
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