twin∞soul
流は少しだけ離れた場所で話していた。

私といる時は、本当に私の事だけを考えていてくれる。

他なんてどうでもいい...。

そんなふうに流が思う人だなんて。

最初に出会った時を、また私は勝手に思い出していた。

やだ、一人で笑って恥ずかしい☆

ベンチに座り、私は足をバタつかせていた。

「笑?...また笑ってる」

「あっ、もう電話いいの?」

「大した用事でもなかったんだけど、今夜はあまり長居はできない。…すまんな」

「うん、いいよ」

そっかぁ、寂しいな。

流は、ちょっとだけ寂しくなった私に気が付いたようで、隣に座り私を引き寄せた。

「来月の頭の土日でさ、また二人で出掛けないか?」

へっ...土日で?

困ったな...。

バイトはともかく、時夫も土日休み。

うまく嘘ついて泊りで出られるかな。

でも流には、もちろん会いたい。

「土曜の夜、花火大会があって...ほら、笑そういうイベント的なの好きだろ?」

「うん、好きぃ!」

「ホテルから花火が見れて、美味しい食事も食べられるってのなんだけど...どうかな?」

あれ?

もしかして流、照れてる?

私は嬉しくて流を見つめた。

「そんな目で俺を見るな」

「えっ、何で何でぇ~?恥ずかしいの?」

流、ありがとう♪

だって嬉しくて。

私は流となら何処へでも行きたい。

「おまえはワザとやってんだろ」

「うん、だって楽しいもん」
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