twin∞soul
ある夜、私は時夫に話した。

「来月の土日に私も実家に泊りで帰ってもいい?」

「いいよ、...ってか、俺にいちいち許可なんて取らなくてよくねぇ?実家なんだし。笑もゆっくりしてきたら?」

何だろ...。

そう言われて、寂しくなった。

私って、何なんだろうって思えて。

あっさり色々な事を許してくれて。

全然私が居なくても、支障はないって感じで。

「時夫って、寂しいとか不安になったりしないの?」

「しないってそんなの、なんで?」

「なんで?って...例えば、独り占めしたくなる程の熱烈な感情とかないの?」

「ハハハッ!さっきから、何言ってんの?」

私、笑える話なんてしてないよ。

「笑えないし...」

「そんなモノは、表に出すもんじゃないのぉ

時夫はそう言ってテレビの音量を上げて、また楽しそうにお笑い番組を見ていた。

じゃあ、いいわ。

私は、そんなモノと言って笑われてしまうより...。

一瞬、流の顔が浮かんだ。
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