twin∞soul
一瞬、流の顔が浮かんだ。

私は流のように、まっすぐに真剣に私の事を考えて見てくれる、求めてくれる人を選ぶから!

時夫のバカ!

あんたと一緒に居る意味が、本当になくなってきた!

というより、居る意味が分からなくなった!

「そういうモノを出さざるおえない相手がいたとしたら?私がそれを求めていたら?...」

私は強く問い掛けると、

「さぁ~、そんな本心なんて出して世の中渡ってる奴はいるのかねぇ?そんな奴がいるなら、そいつが笑のホンモノなんじゃねぇの?」

「時夫は?...時夫はホンモノじゃないの?」

「笑も、いい加減サラッと話を流す事を覚えなよ。突っかかられるの結構、面倒臭いんだけど...」

「面倒臭い?」

「う~ん、否定したり解決案出したり、疑問に思ったり...そんな他人の事は他人が成すべき事でしょ。自分は自分、あんたはあんたでしょ。笑は露骨に感情出しすぎるからラチあかねぇし」

もう、いいわ。

本当に、もういい。

もう、求めない。

感情出して、自分のありのままを出して、そんな私を嬉しそうに受け入れてくれる人も世の中一人は居るんだよ、時夫。

私のホンモノ...。

「俺にあんま色々押し付けられても困るし。そんなに言うなら、自分と似たような人間探したらいいじゃん。…たぶんいないと思うけど」
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