twin∞soul
笑、ごめんな。
そう思いながら、メールを打ち込む。

おまえとずっと一緒にいたいから。
別れるだなんてメールを、俺は送れる訳もない。

『しばらく会うことができなくなった。必ず温泉は行く、それまでの少しの間は我慢してくれ』

突然こんなメールして嫌われたら、それはそれで仕方ない。

そして、携帯電話のリセットを押した。

笑のためなら、俺は捨てれる。

「携帯電話は明日解約してきてちょうだい。これからは寄り道は一切しない、休日は三人で常に行動します。むしろ、それがあなたには当たり前の事よ。いいわね?」
「...あぁ、そうするよ」

もう、無理だ。

もう、限界だ。

しかし今だけは...。
しばらくの間は...。
ほとぼりが覚めて、誰もが忘れた頃合いに、笑と会うことしよう。
それまでは笑、本当にごめんな。

アイツが俺を信じてくれていると、俺は信じて妻に今は従おう。
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