twin∞soul
流からメールが入る。
『今夜、そっちに行く』

会いに来てくれるんだね。
私は嬉しくて、すぐにメールを返す。
『うん、家で待ってればいい?』

2日前にも、会いに来てくれたのに。
また会えるなんて、ラッキー☆

『そうだな。21時頃には着く』
そんな流からのメールを受信して、携帯電話を抱き締めるように握り締めた。
私は花屋に居る間も、ずっと胸を弾ませていた。

何事?どうしたんだろう。

夜、自分の部屋で流からの連絡を待つ。
布団の上で、はたまた机の上で頬杖をついて、時々玄関からこっそり外を見たり。

『着いた』
来た来た!

私は玄関を飛び出して、流に一直線で駆け寄った。
すると大きく私を抱き締めて、こう言った。
「試験は通った。だいぶ待たせたな。俺は来月から県外にある製作所勤務だ」

合格したの?
マジー!
「うわっ、凄いね!よかったね!頑張ったじゃん!バンザーイ☆」
「笑、一緒に着いて来てくれるよな?」
「当たり前だよ♪今さら確認なんてしないでよぉ~」
私は顔が熱くなる。

「突然また、実家から出る事になるけど、ご両親は平気?」
「そんなもん、私の人生なんだから関係ないよ」
「いや、おまえはガキだから。色々と心配じゃないかと。多少なりとも、親の気持ちは俺には理解できるからな」
「何、言ってんの!信じらんないバカじゃん。相変わらずイヤミがひどいねぇ」

私は流の胸に何度も拳で殴る。
バカバカ!流が居るから何も心配ないよ。
うちの親だって、そう思ってるよ。

「やっと、笑を迎えに来れた」
「えっ?」
「一緒に住んだら意地悪はしないから、いずれかは俺は、おまえとだったら結婚したい」

やっ、やだ。
何を言ってるの、この人。

「離婚したばかりなのに?今度は大丈夫なの?相手、間違えてないよね?」
「嫌な言い方するよな、この女」
「私は子どもは絶対産まないわよ。流が子どもを抱いて歩いている姿を見た時に、大きなショックを受けて、今じゃトラウマになってしまったんだから!」

今だって、思い出すと胸が痛むの。

「平気だ。ガキなんざ、おまえ一人で充分足りてる」
「ゲゲッ。またイヤミか」

でも、何でも言い合える仲が一番いいよね。 こんなに話しても喧嘩にならないもん。
< 202 / 206 >

この作品をシェア

pagetop