twin∞soul
「お待たせしました。お会計300円になります」

私は笑顔で言うのだか、女性は子どもを抱えながら、お財布を出す手元がおぼつかないでいた。

「あの、ゆっくりで大丈夫ですよ」

「えぇ、ありがとう...じゃあ、これ」

私はお金を受け取って、見送ろうとした時だった。

「子どもがいると手惑うことばかり。でも、あなたみたいな人には所詮分からない悩みよね..」

えっ?...

「あ、有り難うございました」

私は、頭を下げて普段通り笑顔で見送った。

今のって、捨て台詞のイヤミか。

時々接客してて思う。

どうして見知らぬ相手に、余計な一言を言って帰るんだろうって。

そういう事されると、残された私は色々深く考えちゃう。

何があの人にあったんだろうって...。

その後は何だか自分の気が重くって、ひたすら早く帰りたい一心で仕事をする。
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