twin∞soul
離れようとするけど、タイミングが。

「...んぅぅっ!...」

苦しい!

私は強引に口唇を離した。

息を深く吸い込んで、ぜぇぜぇ深呼吸をする。

カッコ悪いけど、本当に死ぬかと思って我慢できなかった。

「流のキス、長すぎ...」

「そう?」

流は動揺もしないで、冷めたように答える。

「窒息ギリギリだったんだから...」

「へぇ~」

キス以外で、もう少し優しい表現力はできないのかね、流は...。

「全く、もぉ~」

何だか私一人でソワソワしちゃって、照れ隠しでムカついた素振りをする。

ひゃ~、恥ずかしさ故に赤面。

熱い、熱い。

「おまえ、何で俺の下の名前を知ってるんだ?」

えっ?

流は、腕組みをして偉そうに言った。

そういえば今、私は自然と流と呼んでしまったかも。

「だって、ほら以前会社の人と店に来た時に、そう呼ばれてたの聞いたからだよ」

「ほぉ~」

目をわざとらしく細めて見下す。

だから、その目は止めなさいっての。

感じ悪いな。

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