twin∞soul
「笑さん、顔が...」

学生バイトの、男の子の声が聞こえる。

「ハァッ!...何、何なの?」

ジロジロ見られて、恥ずかしい。

流に見とれてた自分を、見られてたなんて顔が熱いじゃんよ。

心臓が爆発しちゃうよ。

顔がフッ飛びそう。

と思いながらも、また流の方をチラ見。

ここから願えば届くかな。

例えば、こんな私に一瞬だけでも、振り返ってくれたら。

後ろを振り返らない。

どんな事があっても、何があっても...。

先を読む事があっても、その先までは分からないから、手が届く範囲の先しか読まない。

流...。

私には振り返って見てよ。

流は、ポケットからペンを取り出してコースターにまた書いている。

今日も相変わらず「マズイ」のね。

それを書いたら、すぐ店から出ていく。

あなたは、いつもそうだから...。

だって、私への嫌がらせだから。
今もこれからも、そうなんでしょ?
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