twin∞soul
驚いた表情の私に、流は溜め息をついて言う。

「嘘ってなんだよ...気付くの遅いよ、おまえ」

とんでもないとこを見られてしまった。

どうしよう。

恥ずかしい...。

信号は青に変わり、私は自転車を引いて、流の待つ反対側へと向かう。

「何でココにいるの~?もう、マジにキモいわ~」

「帰り道だから、キモいと言われても困る」

「気付いた瞬間に、早く教えてよねぇ~。嫌らしいわ~」

「いや、アホ面に見とれてしまったもんだから、すまんな。しかし、なかなかのリアルなキモさだった」

「オイッ!アホって言うな」

私は笑わないで、真面目な顔して毒舌をかます流に、ド突きを入れる。

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