愛のために生き、愛に殺された。
人造的に、だけど生きてる
生憎のお天気で、だけど隣で鼻歌を歌っている彼女がいるなら、
もう、なんだっていい。
どうだっていい。
「ミチル、もうそいつ死んでるけど。まだ壊したりないか?」
「あひゃひゃっ、『死んでる』?なーに言っちゃってんのさユウってば。
………コイツ、最初から生きてないし。アタシらの世界に存在してないっしょ。あひゃひゃっ」
「……だな」
そう言って笑う彼女の手には【鋏】(はさみ)。綺麗な赤色ではなく、どこかドロドロと汚い赤がこびりついている。
もう、なんだっていい。
どうだっていい。
「ミチル、もうそいつ死んでるけど。まだ壊したりないか?」
「あひゃひゃっ、『死んでる』?なーに言っちゃってんのさユウってば。
………コイツ、最初から生きてないし。アタシらの世界に存在してないっしょ。あひゃひゃっ」
「……だな」
そう言って笑う彼女の手には【鋏】(はさみ)。綺麗な赤色ではなく、どこかドロドロと汚い赤がこびりついている。