愛のために生き、愛に殺された。
「アタシは殺意だけでこうして【生きてる】んだよ!!テメェの目にアタシが【生きてる】ように見えんのはッ


アタシが人を殺(壊)したいって思ってるからなんだよッッ!!」



言い終わると同時に、ガンッとガラステーブルを蹴り飛ばした。

飛ばされたガラステーブルは真っ二つに割れて床へと崩れ落ちる。


肩を上下させて息を荒くするアタシとは反対に、落ち着いた様子でアタシを見つめるアキラ。



「………愛に報われなくて、悲しい?」


「……はあ?」


「愛に殺されたのに、愛のために生きてるんだね」


「おまッ……人の話聞いてたか?!アタシは愛のために生きてるんじゃなくて、殺意で生きて……」


「人に愛されたくて、寂しさを埋め合わせるために人を殺してるんだよね」


「っ………ちげぇ、よ…」


「違わない」


「なっ……?!」



言い返そうと口を開くも、急に立ち上がって目の前にくるアキラに思わず口を閉じる。

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