籠の中の蝶は道化師か



ひらひら


ひらり


病棟のそばにある公園の木岐にまぎれて消える


俺は目を閉じて風を吸い込んだ



「君は死にたいの?」


囁くように


ひらひら


ひらり


「………なに」


「目がね」



突然現れた男は笑った



「そういってる。早く、殺して欲しいって」






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