クール王様と甘えん坊王妃
「えっ。」
渡された手鏡で、見慣れた自分の顔を見た。
そこには、ノーメイクの顔とは打って変わって、綺麗なヘアスタイルをした自分がいた。
前髪は程よい三つ編みでサイドに。
バックは大きなお団子。
お団子には、小さな赤いリボンがたくさんある。
「お気に召されませんか?」
「いやいや!とんでもない!短時間でこんな事出来るんですね。めちゃくちゃ可愛いです!」
さっきから、ビックリする事ばかり。
「本当ですか!?有り難いお言葉です...」
「シャンヌのヘアスタイリストさん以上の出来栄えです。ほんとに感動しました」
「まさか栗戸さんの事ですか!?」
「栗戸...あ、はい。そうです」
いつも栗ちゃんって呼んでるから、本名知らなかった...