クール王様と甘えん坊王妃
「着きましたよ、王妃様!」
......んん。
目を開けると、目の前に神西さんのドアップ顔が!
「驚かせてしまって申し訳ありません..」
ヤケに仰々しい話し方に変わった、と思ったらジェット機のドアが開いていて、響さん達や知らない男性がたくさんいた。
「これから、公開結婚会見式です。会場へ参りましょう」
手を差し伸べられた。
テレビドラマでありそうな、お嬢様と執事の情景そのもの。
どうしていいか分からず、戸惑ってしまった。
「さぁ...」
神西さんがあたしの手をとり、歩きだした。
後ろには、ドレスの裾を持つ、琴葉さん。
周りには、SPみたいな男性いっぱい。
ちょっと多すぎて歩きづらい。