クール王様と甘えん坊王妃
ホテルを出発して、1時間半。
「ここが、宮廷でございます。まず王妃様のお部屋を案内しますね」
車から降りる。
もちろん、ドアは神西さんによって開けられる。
それくらい、自分でやれるのに...。
「はい。」
黙って神西さんの後を付いていく。
室内に入ると、廊下等、全てにクーラーがつけられていた。
こんな贅沢していいのかな。
「お部屋、こちらでございます」
見上げる程の高さまである扉。
神西さんが言いながら開ける。
「えっ、あの、間違えてないですか?」
ここは、うちのリビングより広いよ。
神西さんのミスだ。