クール王様と甘えん坊王妃
年齢は、あたしのちょっと上だと思う。
22くらいかな。
「音乃様、ちゃんと聞いて頂けてますか?」
「あっ、ごめんなさい...」
少し、見とれちゃってた。
恥ずかしい....
「あ、じゃあ私は帰るわね。音乃、また愛知に来るのよ。」
「うん!絶対行く。またね!」
これが親孝行になるかもしれない。
ママ、凄い誇らしげだから。
「..では繰り返させて頂きます。今日はここで休養なさってください。明日は公開記者会見がございます。私、ドアの前に立ってますので何かありましたら...。」
「いや、そんなっ!」
つい大きな声が出てしまう。
あたしだけの病室だから、大丈夫なんだけど。
「僕がいては嫌ですか.....」
「いや、そういうんじゃなくって。そんな仕事しなくていいって意味です」
「でもそれは、国王からの命令ですので従わないわけには...」
国王からの命令。
あたしが覆せばいいよね。