鈴音~生け贄の巫女~
シンの言葉にあぁなるほどと納得したのも束の間、今までよりも軽い足取りでトントンと跳ねるように階段を登られては。
「きゃ、きゃあ!?」
驚いて情けない声を上げ、やっとこさ階段の上についた頃には簡単にはシンから離れられないくらいにぎゅうと抱きついていた。
そんな凜に対し苦笑しているような、そんな感情がありありと見える表情をしているように見えたのは錯覚か、と太一が目を擦る間。
シンと凜の到着を今か今かと待っていた子供たちは、わっとその周りに群がった。
「シン、久しぶりー!」
「ねえねえ、このおねーちゃんだあれ?」