孤独な天使に愛の手を。
『いや、良くない。これから明王寺家に来てくれない?じゃあ待ってるよ。』
明王寺さんは強引に押しきって、そのまま電話を切ってしまった。
断る勇気もない私は、渋々家を出て、明王寺家に向かった。
―−―−―−
「ほぇー…。」
思わず声を漏らしてしまった。
それほど明王寺家は輝いていた。
そこだけ世界が違うみたい。
というか、明王寺家から半径200メートルに家とか建物がないってどういうこと…。
それに、一番不思議なのは…。
明王寺家から人の気配が全くしないということ。
どうして?