孤独な天使に愛の手を。



「夢さん…?」


夢さんに体を預けていた私は、腕にグッと力を入れて上半身を起こした。


近くで見ると、ますます光輝く美貌。



クラクラと目眩がしてきた。




「…ごめん。花織も僕も少しナーバスになってるのかもしれない。」




明王寺さんはふらっと立ち上がったかと思うと、「新しいミルクティーをいれてくるよ。」と言って奥の部屋に行ってしまった。




一人になり、ぼーっと窓の外の景色を眺める。




ミューズって何?



二人の喧嘩の原因は私なの?



私みたいなよそ者が屋敷に入ってしまったから、花織君は怒ったの?




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